地球にリング

今から4億6600万年前、地球は土星のような環に囲まれていたかもしれない。

かつて、地球に接近した小惑星があった。それが地球の潮汐力によってバラバラになり、やがてその残骸が環状に赤道上空を囲ったというのだ。

だがそれは決して地上から眺めて楽しい、優雅なものではなかったはずだ。

太陽の光が遮られて赤道に影を落とし、そのせいで気候が寒冷化したばかりか、隕石による衝突までが激増したからだ。

約4億8830万年〜4億4370万年前の時代を「オルドビス紀」という。

この時代は地球にとって激動の時代だった。

過去5億年でもっとも寒い時代であり、隕石の衝突が劇的に増加した時代でもあった。